スカイXのハイオク化は軌道修正!?

関東マツダのCMがダサすぎる・・・

 

夏前から通勤電車の液晶画面に関東マツダのCMが流れている。MAZDA3が発売されて気合十分なのだろうけど、他社のスパイが制作に関わっているんじゃねーの!?ってくらいに演出がダサい。広島でせっかく叙情的な世界感を演出しても、これでは全く意味がない気がする。さっさと放送を中止した方がいいって・・・。

売れないいいクルマ

MAZDA3を売りすぎると、後から出てくる上級車種の販売が苦しくなるからさじ加減がとても難しいと思う。CX-3は決してCX-5の販売の邪魔をしないようにわきまえて作られているけども、それらがごくごく一般的に言われている「後席が狭い」とかいう評価に繋がっている。ヴェゼルがなんで大ヒットしたかはマツダも十分にわかっているのだけど、そこでなんでか全然セオリーとは違うことをやるのが2012年以降のMAZDAなんだよなー・・・。

ダイハツ

CX-3はメチャクチャいいクルマですよ。走りの質感ならばBセグでは圧倒的にいい。2Lガソリン&6MTなんてそのままアバルトに提供してもいいくらいの出来映え。ヴェゼルとかホンダの旧型シャシーがベースになっているMINIなんかよりもずっといい。軽自動車でMINIがスズキアルトだとするならば、デミオやCX-3はダイハツミライース。軽自動車なんてどれも同じと思っている人もいるかもしれないが、アルトとミライースの違いはとてつもなく大きい。それこそドアを閉めた瞬間に、動き出してタイヤが1回転もしないうちに違いがわかる。

いいクルマを作る病気

MINIとMAZDAの小型モデルだけでなく、BMWとMAZDAも今では手応えが全く違うブランドになった。限りなく不可逆的に、BMW=スズキで、MAZDA=ダイハツだ。現行のBMW3erとMAZDA6を比べれば、やはりドアを閉めた瞬間、タイヤが転がる瞬間から違いが明確だ。一方的な書き方で恐縮だけども、スズキやBMWのクルマ作りが間違っていると言いたい訳ではない。スイスポやアルトワークスあるいはMモデルなど、スポーティ路線でファンを掴むブランドとして妥当だ。それに対してMAZDAやダイハツは静粛性や操縦性において「クラス最高」を目指す代わりに過激なスポーツモデルの開発は断念している。

BMWの戦略 MAZDAの戦略

MAZDAもダイハツもそれぞれBMWやスズキにはクルマ作りで絶対に負けていないという自負はあるだろう。乗ればライバルより「良いクルマ」と思わせるだけのレベルを狙って設計されているはず。コストはどーなんだろう!?と気になるだろうけど、利益率ではまあ勝てないですよ。いいクルマ作っているもん。経営環境が大きく違うってのもあるだろう。世界的に四輪の需要が順調に拡大すればBMWやスズキの方が業績を伸ばしやすい。ビジネスはスピードだ。BMWもスズキも開発期間が異常に短い。無駄なクオリティを追求しない方が、海外工場への展開も楽だし。生産拠点を自前で増設することなくASEAN地域の請負工場に委託しやすい。しかしこんなクルマ作りは、日本や欧州/北米/豪州などの成熟市場では苦しくなる。事実BMWはこれらの市場全てでここ数年は大苦戦に陥っている。

クルマ作りの多様性

MAZDAやダイハツにはトヨタというケツ持ちがいる。もしシェアを全て失ったとしても、トヨタよりも高いクオリティを見せている限りは、トヨタ傘下の一部門として生き残れる公算が高い。関東自動車(トヨタ東日本)やトヨタ車体のように自前の企業城下町を構える存在にはなれる。トヨタもみすみす中国資本にMAZDAを持っていかれるようなヘマはしないだろう。中国資本入りしたPSAやボルボもロータスもメルセデスもトヨタにとって買収するほどの価値はなかったけど、MAZDAとダイハツはちょっと違うはず・・・。

怖いのは・・・

MAZDAのFF車作りは、2000年頃は無敵の強さを誇ったホンダすらも圧倒しつつあり、(生産拠点を持たない)欧州や日本市場からホンダ車を駆逐しつつある。北米でもCX-5がCR-Vのシェアをいくらか奪い取ることに成功した。さらに今度はFR車でメルセデスやレクサスの斜め上くらいのポジションを確保できるだろうか。クラスナンバー1のクオリティはFRでも当然に狙っていくだろうし、現行のメルセデスやレクサスを見る限りいくらでも隙はある(負けそうにない)。唯一警戒すべきなのは日産の動向で、クオリティ重視のかつての勤勉な日産へと先祖返りして、バブルの頃とは違って経営再建など柔軟に動けそうな経営陣を外部から雇うことも可能なので、役員と現場が噛み合えばMAZDAのFR構想など軽く「ぺちゃんこ」にしてしまうことも可能!?

スカイアクティブXの発売延期!!

10月に予定されているCX-30の国内発売に合わせて、先行するMAZDA3でもスカイアクティブX搭載グレードの販売が始まると思っていたが、ここに来て延期の情報が・・・。MAZDA3が12月、CX-30のスカイX搭載が来年1月になるらしい。当初はレギュラー仕様で登場の予定だった日本向けスカイXをハイオク指定で販売することに決めたらしい。

VCターボと勝負!!

ガソリンエンジン本体の熱効率と高性能化をさらに進める抜本的な設計変更に挑んでいるのは、世界でもMAZDAのスカイXと日産の VCターボ(可変圧縮比エンジン)の2つだけ。回生ブレーキを使ったHV機構はすでに世界で標準化され、操縦性を改善するミッションもトヨタとホンダが主導してネガがなくなるほど洗練されている。ノルウェーのような自然エネルギーでピュアEVを走らせる国ではない日本にとっては、モーターアシスト、ミッションの技術的な目処がついて残る領域はエンジン本体となっている。熱効率をベースに考えて開発しているトヨタやホンダは、今後MAZDAとスカイXにとっては全く脅威ではない。「トヨタのHVの方がスカイXよりいい!!」とヤフコメしてしまうオッサンはトヨタに乗って満足していればいいのだから。

CX-30もすでにロックオンされている・・・

とにかく厄介なのは日産だ。日本市場向けにさらなるセダンなどの上級モデルの投入を明言している(北米のFFベースのセダンとSUVだろうか!?)。スカイXのポテンシャルをじっくり見聞してからの後出しジャンケンで、日本向けVCターボの細かい仕様を決めて、またまたMAZDAに致命的なダメージを与える絶妙なタイミングで売り出すのだろうか!?7月のMAZDA6とスカイラインの販売はそれぞれ500台前後で痛み分け!?あるいはMAZDA6が健闘したかもしれない。年内のMAZDA6とスカイラインの動向も気になるが、9月の中旬に発表される予定のCX-30に合わせて、完全秘密主義で開発が進んでいる新型ジュークを出してくる。またまたMAZDA発表の1週間後とかにやりそうだ・・・。「MAZDAだけは絶対に許さない!!」「中村デザインのパクリを市場にのさばらせるな!!」を合言葉に徹底的にマツダの行く手を阻んでくるだろう。MAZDAやダイハツが恐れる「技術の鬼」は復讐に燃えている!?

ハイオク版のスカイXは良さそうだ!!

ハイオク仕様の欧州版スカイXは、180psで23km/L(欧州複合モード)。リーンバーンのメルセデスターボや、渋い燃え方に「ビーエムらしくない」と不満がくすぶるBMWの「B48」でも18km/L前後なので、7000rpmまで吹け上がり、さらに「NAのようなレスポンスとディーゼルのような加速」の説明がかなり再現性が高いならば、エンスーを兼ねる実用車エンジンとしては間違いなく世界の頂点に立てる。もちろん最初からその青写真を描いていただろうが・・・。

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コメント: 5
  • #1

    通りすがり (金曜日, 30 8月 2019 00:40)

    X予約した知人がディーラーから聞いた話では、「ハイオク指定」ではなく「ハイオク推奨」だったそうですが、こちらの勘違いでしょうか?
    海外で試乗した評論家が「パンチが無い」とか「トルクが薄い」とか言っていますが、これ単にダウンサイジング・ターボに慣れ過ぎているだけなのでは?とも思います。
    何というか、ギトギトの家系ラーメンに慣れ過ぎた舌バカが、鳥白湯とかを「物足りない」とか言う様な。

  • #2

    CARDRIVEGOGO (金曜日, 30 8月 2019 12:48)

    欧州向けRON95に変更になり、発売延期だそうで・・・。RON91の日本のレギュラー入れても大丈夫かもしれないが。
    もしスカイXがB48みたいな無様な「中折れ」エンジンだったらマツダ開発陣は切腹ものです。評論家なんて何もわかってないっすよ・・・。

  • #3

    K.T (土曜日, 31 8月 2019 02:42)

    スカイアクティブX搭載予定のMAZDA3の発売が12月に延期されました。ヨーロッパなどでは既に発売され、細かい性能緒元などが発表されているようです。しかし、日本では、主要緒元も公表されないまま予約が行われ、あげくは発売の2カ月延期です。
    カタログなどで見られるようにこれまでの緻密な発売を展開してきたマツダとは思えない体たらくです。
    私が華々しい新車発表会でもらってきた、マツダ3の主要緒元表の四面図にこれまで必ず記入されていたシートなどの数値が入ってなかったのも気になっていたところでした。
    今後のマツダの奮起をぬ

  • #4

    CARDRIVEGOGO (日曜日, 01 9月 2019 09:38)

    コメントありがとうございます。

    マツダの経営環境も大きく変わって確かにイメージが随分変わりました。役員はストックオプションで一攫千金を狙うオラオラな感じが出てきたのか、エンロンやリーマンブラザーズのような結末にならなければいいですが・・・。

  • #5

    燃料の時間劣化&コンタミ (土曜日, 07 9月 2019 23:31)

    フュエルエフィシェンシー車が増えてきた影でガソスタの燃料回転が控えめなのかレギュラーが使用されるタイミングでは91割ってる気がするです。
    ハイオクちゃんぽんまで行かなくても3割ハイオクとかで改善が見られ…ってまぁスタンドによるんですがね。業転玉?さてはて。
    ガチの燃焼時高圧縮は続けるとヘッド熱量的にも触媒的にも冷却的にもオイル負荷的にもリミットがありますので…
    ボディの空力処理は燃焼負荷を減らすのに二役くらいかってる
    さぁミラーで逃げるのだ(正)