MAZDAが2位!! 国内3ナンバー車販売(2020年3月)

自販連の統計

2020年3月のメーカー別の国内普通車販売(3ナンバー)は

 

トヨタ    70,883 (価格帯193万円Cセグ〜)

マツダ    17,118 (価格帯216万円Bセグ〜)

ホンダ    14,395 (価格帯211万円Bセグ〜)

スバル    12,703 (価格帯200万円Cセグ〜)

日産       12,503 (価格帯201万円Bセグ〜)

メルセデス      6,922 (価格帯334万円Cセグ〜)

 

レクサス         5,736 (価格帯383万円Cセグ〜)

VW      4,893 (価格帯216万円Bセグ〜)

BMW     4,784 (価格帯334万円Cセグ〜)

三菱               3,524 (価格帯214万円Cセグ〜)

アウディ   2,303 (価格帯304万円Cセグ〜)

MINI      2,295 (価格帯247万円Bセグ〜)

 

スズキ            1,962 (価格帯187万円Bセグ〜)

ボルボ            1,864 (価格帯304万円Cセグ〜)

JEEP      1,415 (価格帯299万円Cセグ〜)

プジョー         1,266 (価格帯202万円Bセグ〜)

ポルシェ         1,049 (価格帯711万円Dセグ〜)

 

 

ホンダ、日産を突き放した!!

1000台(3月のみ)を超えたものだけを掲載したが、最大の繁忙期3月とはいえ17ブランドもあってバラエティ豊かです。日本における3ナンバーとは「世界標準車」と「国内専売大型ファミリーカー(ミニバン)」の合算の数値ですので、ミニバンでかなりの台数を稼ぐ大手3社(トヨタ、ホンダ、日産)に、「スライドドア車無し」で喰い込んだマツダ、スバルのクルマ作りは堅実に評価されている。

 

ライバル関係が見える

相変わらずの一人勝ち状態のトヨタは、スケールメリットを生かして最新鋭のCセグ主力モデルを193万円〜で販売。バリュー効果で完全に抜けた存在。同じくCセグを200万円前後で販売するスバル、三菱はラインナップを厳選・少数精鋭の方針を取っているが、創業以来の「皇国護持」の伝統を守って「臣民の四輪」を作り続けている。ぜひこの2ブランドには新世界チャンピオンになった隣国メーカーを超える「渾身」の傑作を期待したい。

 

187万円でも凄い

3ナンバーBセグとはグローバル基準に合わせたワイドボデー化されたBセグのハッチバックやSUVを指す。スズキの3ナンバー最廉価モデルは187万円ながら、スポーティな走りをするためにK14Cという専用エンジンを備え、このユニットがターボながら最高出力帯5500rpm、最大トルク帯2500rpmというポルシェやシビックtypeRってほどではないが、BMW・MやメルセデスAMGと同じくらいのハイチューンになっている。なんだこのコスパの良さは!!

 

プジョーが売れてる理由

いよいよ日本車と比べてもお買い得感があるプジョーはまだまだ伸びる予感がする。Bセグを3ナンバー最廉価に置くマツダ、日産、ホンダは小型やKカーがあるので、3ナンバークラスではスカイX、e-POWER、e:HEVによるイノベーションによって客を集める方針をとるはず。よって今後のモデルチェンジで250万円くらいまで最廉価価格は上昇するだろう。同グループのシトロエンも560台(昨年同月比152%)とまずまずの成長を見せている。さらに同グループのオペルの日本市場復帰も発表された。日本で最もお買い得な3ナンバーはPSAかスズキ。いよいよ欧州市場に近い状態だ。

 

 

増税でも伸びた4ブランド

上の表の中で昨年の3月を上回っているのは、マツダ、スズキ、ジープ、ポルシェの4ブランド。マツダの場合は去年3月は壊滅的状況だったので当然の結果ではあるが、欧州カーメディアでの評価が著しく高い4ブランドが伸びた(踏みとどまった)ようだ。大手グループ(ルノー日産、トヨタ、ホンダ、VW、ヒュンダイキア)による横断的なプラットフォーム戦略に対して優位な戦いを続けるメルセデス、ボルボ、欧州フォード、オペルなどが「欧州の底力」として応援されているが、マツダ、スズキ、ジープ、ポルシェも個性的な新型モデルの投入はクルマ好きを歓喜させているようで、MAZDA3やIGNISが英国カーメディアではよく出てくる。

 

MAZDAの直近5年

ちなみにマツダの3月における順位は5年前の2016年には、日産やホンダにダブルスコアをつけられてスバルにも負ける大惨敗で5位の11,792台。6位のメルセデスに2500台差にまで迫られた。その後はCX-8という新たな「顔」が生まれマツダ車のイメージが2回りくらい大きくなった。2017年3月は大幅アップの19,721台でスバルとホンダを超えて一気に3位へジャンプアップ。

 

2016年5位

2017年3位

2018年4位

2019年4位

2020年2位

 

ブランディングは成功した・・・

期待のMAZDA3/CX-30発売後初めての3月ですが増税後ということで台数を大きく伸ばすことはできていない。しかしこのブログが対象としているクルマ(=日本市場の「上質なクルマ」)のみで測定した最新の3月データで王者トヨタに次いで2位のポジションを確保し3位に3000台近い差をつけたという結果は、マツダのブランディング戦略は決して単なる「大風呂敷」ではなく一定の効果を上げていてそれが数字にしっかり現れていると評価しても良いのではないだろうか!?

 

 

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コメント: 3
  • #1

    kenya_na (月曜日, 13 4月 2020 23:04)

    いつも楽しみにしております。
    このところマツダに関してはいろいろと囁かれているだけに、今回の記事を読ませて頂いて、マツダのユーザー、マツダのファンとしては救われた気がします。
    それ故にお訊きしたいのですが、最近頻発しているSkyactiv-Dの(煤による)トラブルと、それに伴う度重なるリコールについて、いかが思われますか?
    メーカーからは抜本的な対策が示されず、ユーザーの間でもなかなか建設的な議論がなされない状況です。下手をすると、せっかくここ何年かで築いたブランドイメージが失墜しかねないように思われてならないのですが、この件についてご存知でしたら、お考えを聞かせて頂けますでしょうか?

  • #2

    CARDRIVEGOGO (火曜日, 14 4月 2020 21:42)

    コメントありがとうございます。

    ディーゼルは使用環境に制約があるのは仕方がないことだと思います。マツダDE車ユーザーが毎日送り迎えや買い物で1km未満(水温計が動かない距離)で使っているのであれば不具合は想定できます。毎回10km以上走らせているユーザーでもトラブル頻発というのであれば、欠陥エンジンだと思いますが、今のところはそこまで言い切るユーザーは見たことがないです。

    リコール頻発とおっしゃってますけど、ディーゼルの煤が直接影響したものは過去1年では3/19のものだけのようですし、この事例もガソリンエンジンにも利用されているクールドEGRの制御プログラムの不備で、冷却水までコントロールする複雑なEGRに関するリコールは他社でも出ています。MAZDAの場合は煤が原因になるうるようですが、ディーゼルでの低温燃焼はVWでも2年くらい前に実用化されたので、より進んだ機構が供給されるようになると思われます。個人的にはこれからのMAZDAを買うならスカイX一択だと思っていますが・・・。

  • #3

    kenya_na (水曜日, 15 4月 2020 00:21)

    お返事ありがとうございます。
    SKYACTIV-Xの一択ですか…
    当初、私も夢のエンジンとまで思っていましたが、車輌価格の高さに加え、燃料はハイオク、圧倒的に燃費が良いわけでもない、ということで、ちょっと「?」な印象に傾いていたところです。
    2.2Dの 3/19付けリコールで示唆されたトラブルを、つい先ほど身をもって体験してしまったため、排ガス規制で雁字搦めの、あまりにも微妙なコントロールを強いられる最新エンジンあるいは新機軸に対して、ナーバスになっているのかも知れません。
    純粋なEVは、バッテリーのエネルギー密度とコストの問題が当分解決されないでしょうから傍へ置いておくとして、例えばe-Powerあたりに対するSKYACTIV-X+マイルドハイブリッドのアドバンテージは何なのか、もう少しいろいろ読んだりして探ってみます。
    高回転まで回さなくても(すなわちエンジンが吠えなくても)トップギアのままスルスルっと加速する特性に惚れ込んでアテンザのディーゼルを選択し、新幹線N700系の加速フィールには乗るたびに感動させられている私としては、ゼロ回転からフラットにトルクが出る電気モーターこそ、今の時点で考えられる最高の原動機なのではないかと、特に最近は思えてなりません。
    だからこそ、というのも変ですが、発電のためではなく、直接の動力源としての内燃機関にマツダが尚もこだわる理由を、ファンとしてはもう少し知っておいてもいいのかな、と思いました。
    ご意見ありがとうございました。